木村達成 コメント 
杉原邦生さんと再びお仕事ができることをとても嬉しく、楽しみにしています。
2022年にご一緒した『血の婚礼』作家ロルカと、本作品の原作者・泉鏡花はほぼ同時代を生きていたのだということを知りました。国は違っても、人生に渇きを感じ、どうにも手に入らないものを何とかして手に入れようとする人間を描いているというところが似ているような気がしています。
女性たちに「美しいが食えない金魚のような男」、姉のように慕うひとには「生まれながらの悪党」と散々の言われ方をしている“滝太郎”。
金に不自由はないのに盗み続けるこの男を生きることで、何か美しいものを得ることができたらと願っています。