とうの昔のように感じるが、ただ一年前の話だったね。初めて見たイシュガルドは想像と違い随分と貧相な国だった。凍り付いた千年を解き放つのは、彼の熱血と温かい笑顔だろうね。
感傷的になることは今じゃほとんどなかったけど、やはり思い出すと落ち込むのは変わらない。
あんなにも鮮明だった笑顔が日に日に思い出になっていくのは、かなり堪えるな。
神意の地で眺める祖国は綺麗だったろう。
一緒に冒険するのは流石に無謀だったが、もしそれが叶ったらと、仲間たちと他愛のない話をするときはよく話題に出るんだ。
騎士として生きて、騎士として最後を終えた君に、もし冒険者としての道を歩む未来があったら、君は何を言うだろう。
答えは得られなくとも、願うことをやめられないのはやっぱ未練がましいのか？でも君なら、こんなどうしようもない友でも、笑って許すんだろう。