#4 滅んじまえ、こんな世界と勇者が吠える『どうやら御自身も一卵性の双子で生まれて来たそうで、何となくだが見分けが付けられるんだとか…其れだけでも俺からすれば充分に嬉しい事で、その時から俺もまた空気だった両親の代わりの様に懐いてしまっているのかもしれません…ですが、誰に間違われる事もなく、俺が俺であると断言してもらった事は何よりも嬉しくて、本当に嬉しくて仕方なかったんです』
すると私よりは大人な筈の勇者様が、まるで自慢でもする子供みたいに胸を張って喜ぶので、何だか可笑しくて思わず笑ってしまい
『だからお義父さんなんですね』
『ハイですぞ!…』